ヤマモトチヒロのブログ

佐世保在住フリーライターです。育児日記に混じって、地元佐世保の歴史や文化、老舗や人物について取材撮影執筆した記事を掲載しています。

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思ってたのと100%違うと人は開き直れる

しばらくほったらかしにしていたので、我が家の布団カバーを洗濯して干した。

風が強かったので、物干し竿にぶら下がったままバタバタとせわしなく舞っていた。

パチンコ屋の前にある空気人形のようだった。

 

9時を過ぎたあたりに、壊れていた2階のトイレの修理に業者さんがきた。

はて今日だったっけ、もしかして前もって聞いてたけどド忘れしたかなと思いつつ「おねがいしますー」と中に招き入れた。

確実にわたしの顔には「きいてない」という文字が刻まれていたと思う。

トイレが新しくなった。

いかにもウォシュレットがついてそうな立派な外見なのだが、機能はまったくないノーマルトイレである。

少しリッチな気分になった。

 

昨日の母たちとは入れ違いで、父が家にやってきた。

父は「天津包子の包子と餃子ば買って、昼ごろくっけん!」と言っていたが、到着したのは15:30頃だった。

食べ物を買って昼に来る、ということだったので昼ご飯を抜いて待っていたのだが、これはもはや何ご飯かわからない。

作業着をきていたので、仕事で遅くなったのだろう。

これはおやつ、これはおやつ、と自分に言い聞かせて夢中で食べた。

 

親子間で多少の確執があったとしても、この孫イベントが起きればさらりと流せてしまう気がしてしまうのだから、やはり孫パワーはすごい。

きっと娘であるわたしの前では多少のプライドがあるとは思うのだが、表情や態度、なにもかもが決壊してしまっている。

デレデレなのだ。

そしてわたしもまた、そんな父の姿を見ると愛らしさを感じてしまうのである。

父は孫と遊びながら、仕事の話をしていた。

自分の担当地区が変わったという内容で父のエリアはB地区だった。

こればかりはどうしようもないのだが、父がビーチクを連呼しているようすは娘としてはとてもフクザツだった。

 

父を子と見送った。

父はバイクで、半笑いでおそるおそる急勾配な坂を下っていった。

笑ってしまうほど急なのだうちの坂は。

 

そのあと、父が子をあやしているのを隠し撮りした動画に「じぃじにあやされてた、に使っていいよ」とコメントして姉妹のグループラインで共有した。

これを観て、姉妹全員でややほっこりするのである。

 

その夜は、いつもお世話になっているAさんからのお誘いで、とある団体の新年会にお邪魔することになった。

事前に日程などの連絡をもらっていたのだが私がよく目を通していなかった。

きっと居酒屋かどっかだろうと思ったのだ。

なので、動きやすいジーンズに黄色いニット、オレンジのジャケットというバレンシアの色が大変なひとみたいな格好でAさんとの合流場所へ向かうと、彼女はきっちりとドレスアップしていた。

なんと新年会の会場は、政治家やらも御用達だというホテルの宴会場だった。

さっと血の気が引き、戦々恐々として受付に向かう。

みんなスーツか着物かフォーマルな格好をしている。

明らかに位が高そうな奥方だけが、ラフな出で立ちでいらっしゃる。

わたしは明らかにその部類ではない。

一応ゲスト枠ということだったので、そこまで気にすることはないよとAさんは言ってくれたが、こんな会場にジーンズでやってくるなんて、バックトゥーザ・フューチャーのマーティーぐらいなものだろう。

ここまでくるともはや開き直りである。思ってたのと100%違うと人は開き直れる。

酒の力は借りずに、テンションだけで名刺交換と挨拶と酌を済ませた。

この光景は、ぜひ夫に見てほしかった。

瞳孔がたいへんなことになっていたはずだ。

 

家に戻り、お義母さんに子守のお礼を言う。

どうやら子の機嫌がよくなかったようだ。

最近、不満があると反り返って主張するようになってきたので、お義母さんもかなり負担だっただろう。ひたすら感謝である。

夜も遅いということで、子にミルクを飲ませ、夫にそのまま寝床へ運んでもらった。

キッチンや部屋の片付けを済ませて自室に戻る。

ふと冷凍庫を開けると、夫がアイスを買ってきてくれていてとても嬉しかった。

寝室に入ると、子と夫と猫がスヤスヤ寝ていた。

 

その夜、わたしは夫の友人に佐世保弁で世知原茶の肉まんをよこせと詰め寄られる夢を見た。

 

 

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PKやまもと | させぼ通信

 

 

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