猫と海外音楽とフォントの夜
なにごとにおいてもスケジューリングが苦手である。
家族のスケジュールを、言われたはずなのにすっかり忘れてしまうことも多い。
文字化してみると認知症のようでドキッとしてしまうが、かわいいうっかりミスということにしておこうと思う。
そんなわけで、妹と予定していた用事がもともとあった用事とかぶってしまい、キャンセルすることになった。
妹はとても残念がっていて、特に子と、ものすごく会いたがっていたので、今から一緒に菜の花を見に行かないかと誘ったら二つ返事でオッケーされた。
佐世保でも有数の菜の花スポットの1つ、展海峰は、一面の菜の花畑と眼下に広がる九十九島を一望できる人気スポットだ。
まだ見頃というにはほど遠いが、そこそこの人出で賑わっていた。
あとでインスタなどを見て気が付いたが、けっこうな知り合いがここを同日に訪れていたようで、けっこうなニアミスだった。
名物のヤギは、いつもはギャラリーの前でもしゃもしゃと草を食べているのだが、このときは人目から離れた小屋でのんびりしていた。
子を抱っこ紐で身体にぶら下げ、妹とテクテク歩く。
菜の花の前でおばショットを撮りつつ、完全無防備で来た自分の姿に愕然としつつ、花畑と展望台を楽しんだ。
昨年オープンしたばかりのカフェに連れてってやるわい、とドヤ顔で案内したが閉店していた。
「いや〜菜の花に見とれてたらうっかりね」と花の美しさのせいにした。
移動中の車のBGMは、妹がハマっているヒプノシスマイクだ。
12人もいるキャラクターのそれぞれの声は聞き分けられて当然だと彼女は話す。
しかしわたしにはまだ難しく、それは修行不足なのだという。
大音量で流すと、重低音がズンズン響く。
ZEEBRAさんなのかオタソンなのかわからないほどである。
夫が次の日がお休みということで、急遽飲みに出かけることにした。
「たまには外の刺激を取り入れよう」ということらしい。
本当に愛情しか感じない。
とりあえず夫が帰って来る前に晩御飯をしこたま作っていたので、それらを胃におさめ、ビールを2缶ほど流し込んで街へ繰り出した。
お義母さんに子を預け、2時間ほどで戻ると伝えた。
そこで行った場所は、常磐町にある立ち飲み屋「旅と猫と」だ。
猫雑貨や猫ラベルのお酒などを取り扱う猫好き御用達のお店である。
いつもハンドルキーパーだったため飲まずにいたわたしだが、今回は好きなだけ飲める。
というわけで、猫ワインや日本酒をカパカパとあおり、おつまみ料理までいただいた。
夫はASA-CHANG&巡礼とインドやら台湾、カンボジアの音楽について語ったあと、創英角ポップ体に対して苦言を呈していた。
ほどよく酔っ払い、タクシーで帰る前にふらふらと松浦公園のお手洗いに寄る。
派手な遊具はないものの、昼間は将棋に興じるおじいちゃんたちのエネルギー渦巻く場所である。
夫が用をすませているあいだ、敷地にあった小さなステージでポーズを取っていた。
高校で演劇をしていたとき、学校以外で稽古する場所がなくてここでやっていたことがある。
懐かしさを感じながら鶴のマネをした。
夫に気付いてもらうまでくるくる回っていたが、気づかずに去って行ってしまったのであわてて追いかけた。
「さすがに気づかない」と言われたのでそりゃそうかーと笑いあった。
ニヤニヤした。
明日の予定を話し合った。
ほんとうなら、次の日は菜の花を観に行った展海峰で開催されるウォーキングイベントに行く予定だったが雨天の予報で中止になった。
さてさてどうしようか、と、よく決まらぬままに眠りについた。
【記事を書かせていただいてます】
【日常あれこれ】
3/20 てつぞうはねストーリーの切なさと自分の涙声が虚しくなる1冊でした。涙腺鍛えないとこの先楽しい絵本しか読めなくなる。#読み聞かせ #絵本 #佐世保市立図書館
猫の立ち飲み屋で、フォントの話で盛り上がる夫
— chirolpakutiaji (@chirol1660) 2019年3月20日