食欲だけで突っ走ることがある
ピクルスをふんだんに使ったホットドッグが食べたいと、ことあるごとに考えていたのだが、とうとう行動に移すことにした。
しかし、ホットドッグ用のパンを探しているとき、フランスパンも食べたいという欲求が優ってしまい、ついつい買ってしまったのだ。
買ってしまったものは仕方がない。
形も似ているしなんとかなるだろうと思ったが、やはり完成したのは思っていたのとは違うものだった。
胃の中に入れば一緒だ、と自分に言い聞かせながらバリバリ食べた。
中の具まで到達するのに時間がかかったうえ、噛む力を使い過ぎてアゴが痛い。
アゴが痛くなるのがフランスパンのいいところなんだけども、むしろアゴが痛くならないフランスパンはフランスパンではないとすら感じる。
こうしてたびたび、食欲だけで突っ走ることを後悔することがある。
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純然たる5月病だろう。
なにもせず、布団と同化してしまいたい。
働いてもいないのに5月病などとはおこがましいが、このヤル気のなさにとりあえず仮でもいいので名前をつけておきたい。
5月病(仮)としよう。
ネーミングセンスのかけらもない。悲しい。
つけたところでなにか変わるということもないのだが、なんか原因が形になったほうが気が楽な気がする。
こんなときは無理をせず、コツコツと目の前のことを片付けていくに限る。
SNSにも若干疲れてきたので、距離を置きたいところだ。
子の活動範囲がえげつないことになってきた。
まだハイハイは出来ていないものの、その場での旋回とずり這い、寝返りを駆使しながらどこまでも移動するのだ。
これまでクッションや布団でバリケードを作ってやり過ごしていたのを、いま一度見直さねばならない時期に来たようだ。
スマホを開いて、子ども用のゲートやらバリケードの値段の相場を調べるが、どれも高価すぎて悩む。
子の安全と、親の行動の自由さを思えば背に腹はかえられないということなのだろうが、それにしても高いと思ってしまうわたしはケチなのか。
どうにか身の回りにあるもので済ませたいねと、お義母さんとしばらく子のバリケード会議をしていた。
まだまだ課題は増えていきそうだ。
夫の夕飯に、さきほど作ったピクルスサンドイッチを食べてもらおうと思い、今度はフランスパンを小さくカットして挟むという手段をとった。
こんなはずではを2度繰り返すわけにもいかない、わたしなりの作戦である。
しかし、具が安くて短いウインナー、玉ねぎとピクルスのみじん切りだったため、上下をパンで挟んでも持って食べる頃にはボロボロとこぼれ落ちてしまっているのだ。
根本的に食べにくいものだったのだ。
ぽると並にこぼれ落ちるやつだった。
夫は食べにくそうにしながらも、「美味い」と言って完食してくれた。
わたしは嬉しい…と思いながら、皿に落ちていたピクルスをちょんちょんとつまみ食いした。
お義母さんが、子に服をつくってくれた。
夏を先取り、夏仕様である。
着古しのシャツを手縫いしたもので、やわらかい綿の肌ざわりが気持ちよさそうだ。
写真ではわからないのだが、パンツ前面についたリボンのワンポイント刺繍がとてもかわいい。
これから大いに活躍してくれそうだ。
身体も大きくなり、着せられる服のバリエーションがどんどん増えてくるので楽しい。
しかしその反面、親のセンスも試される時期だ。
もらいものに散々甘えてきたわけだが、これからは自身のセンスと向き合うことになるのだろう。
ヘタすると子どもの格好が、「わたしの親はこういうヒトですよ」を物語るのかもしれない。
ある程度のおふざけは必要かもしれないが、TPOに応じて着せ分けねばわたしが罪に問われるのだ。
自分の服ですらままならないというのに。
子ども服、あなどれないジャンルである。
クレヨンしんちゃんの映画が大人にも好評なのだという。
子どもが喜ぶ冒険的でコミカルな面白さだけではなく、家族像をリアルに描き、夫婦間の葛藤なども浮き彫りにした良作とのことだ。
たしかに、サザエさんやドラえもんとは違い、クレヨンしんちゃんは夫婦の会話や男女を意識したワンシーンを取り入れるなど、魅せ方が独特だ。
原作は、青年漫画雑誌「漫画アクション」で連載されていたものだが(恥ずかしながらわたしはまだ読んだことがない)、もともとのストーリーが読者の年齢層に見合ったものであるのは確かだろう。
しかしそれをアニメ化するにあたって、完全に子ども向けにしてしまうのか、原作をちゃんとリスペクトした上で大人にも楽しめるようにするのかは作り手次第だ。
よくよく考えてみると、子どもと一緒に観に来ざるを得ない劇場版をピンポイントに狙ってそのような演出をしているのも、やはりそういうことだ(監督によって違うのか、ときに不条理なまでにぶっ飛んだものもある)。
クレヨンしんちゃん(特に劇場版)は、大人と子どもでそれぞれに楽しむ作品なのだ。
というtogetterまとめを見て、久しぶりに観たくなった。
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