ヤマモトチヒロのブログ

佐世保在住フリーライターです。育児日記に混じって、地元佐世保の歴史や文化、老舗や人物について取材撮影執筆した記事を掲載しています。

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大中のこと②とわが子の初接吻について

最初に配属になったのは、大中キャナルシティ店だった。

福岡エリアはキャナルシティ天神コアダイエー(ミーナ天神のとこ)、笹丘、中間あたりに店舗を構えていたような気がする。

その中でもキャナルシティ店は九州1、2を争う売上で、常に関西人の偉い人が駐在していた。

本社が大阪なので、偉い人はだいたい関西人だった。

めちゃめちゃ怖かった。

 

お店自体はそこまで広くないものの、ひっきりなしに来るお客さんのレジ対応やラッピング、そんな中での在庫管理で倒れそうなほど忙しかった。

 

キャナルシティといえば中国人観光客。この店は特に商品の値段が安くて可愛いと、かなりの人気だった。

お土産に500円の日傘を20本(1本ずつ別々で)ラッピングしてくれと言われた時は卒倒しそうになった。

 

そんな慌ただしい毎日を一緒に過ごしてきたのが、パートタイマーの女の子たちだった。

4人居たが、全員歴が長くわたしよりだいぶ年下だった。

ちなみに店長は、長年のパートタイマーののち厳しい社員登用試験を乗り越えてきた叩き上げ中の叩き上げである。

そんなメンツが揃うということは、きっと地獄のような社員いびりが…

まったくなく、

わたしはずっと脳内お花畑のまま天神コア店へ異動となった。

社員いびり、と書くと悪く聞こえるが、実力で成り上がってきたパートタイマーと、学歴だけで能力がない高給取りの社員が一緒に居れば、もやっとした感情が生まれるのも当然だろう。

他店に配属になった同僚からは、良い人たち過ぎて羨ましいと言われた。

ただ運が良かったのだと思う。

その良い人すぎる女の子たちとは、今でも付き合いがあり、結婚の報告や出産など、さまざまなライフイベントを共にするとても有り難い仲である。

 

天神コア店では、ギャル店長にビシバシしごかれギャル店員と意気投合しながらの生活だった。

ターコイズブルーのマフラーを1000本誤発注してしまい、「マフラーをストレスなく1本ずつ取り出せる在庫管理マシーン」をダンボールで夜な夜な作ったりしていた。

店舗は天神コアの最上階で、隣にはめちゃくちゃ広いスピンズがあった。

来店客は言わずもがな、ギャルとギャル男である。

キャナルシティ店よりぐっと年齢層が下がり、ファッションのテイストがグッと狭まっている。

そんな立地的特徴もあり、中国雑貨は最小限に留められ、代わりによく売れる革やスタッズなどのロックでパンクなアイテムが大量に並んでいた。

「スタッズ」と名のつくものなら服から靴、小物まで揃えろとの上からのお達しで、棚1面がギラギラとしていた。

しかしスピンズよりも価格が安かったので、どのアイテムも飛ぶように売れていた。

そして当時、流行が下火になっていて在庫を大量に抱えていたグラディエーターサンダルを同じ棚に並べていたので、そこだけが199X年の北斗の拳の世界のようになっていた。

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グラディエーターサンダル。とても強そうだ。

 

また、カンカン帽ブームの暴力がすさまじかった気がする。この少し後だったろうか。

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流行ファッション色がかなり強い店舗だったので、中国雑貨が扱えないのがかなり残念だった。

赤いエプロンがまるで道化の衣装のように思えるほどだ。

はじめは意気消沈していたが、単純なものでしだいに感化されてしまい、1999円のスタッズ付き革ジャケットを1枚買ったりした。

笑えるほど似合わなかった。

 

そんなぬるま湯のような状態が半年続き、同期のなかで店長になっていないのはわたしぐらいになってきた。

もうこのままでもいいや〜と能天気に過ごしていたところ、大分パルコ店の店長を任されることとなった。

 

大分。温泉入りまくりじゃないですか。

 

未だ在庫管理の計算すらできない現実から目をそらし、大分での一人暮らしに胸を躍らせた。

勤務日を1日使い、大分へ赴き社宅を決めて店舗へ戻ってくることになったのだが、

気分が高揚しすぎて現地の美容院で長いエクステを付け、カフェに入って特大のパフェを食べてから帰ってきた。

これはやりすぎたと後で反省した。

何も起きていない、そしてこれからも起こらない大中についてのお話はまた次に書こうと思う。もうしばらくお付き合い願いたい。

 

 

ところで先日、わが子が初接吻を果たした。

お相手は夫の友人のベイビーで、たまたまその現場を動画で撮っていたわたしは何度もそれを見返してドキドキしている。

これが子の成長というものか…

嬉しいような寂しいような、なんとも言えない気持ちが胸中に渦巻いている。

そして、ある程度年頃になったわが子にこのことを話したらどんな反応をするのだろうかと想像するだけでまた気持ちがモキモキするのであった。

 

 

 

【記事を書かせていただきました】

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【日常あれこれ】

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初接吻を果たしたボーイ&ガール。親たちがザワザワしているのも気にせずモニュモニュとおもちゃに群がる。

愛おしさしかない。