アイテム多めの愛
子のバースデー2日前に、母と妹1がお祝いに来てくれた。
当日以降がなかなか来れないので、早めにお祝いしたいからということだった。
11時ごろに到着するという話を事前に聞いてはいたのだが、子が眠り始めたのにあわせてついつい一緒に眠ってしまい、目を覚ましたのは呼び鈴がなってからだった。
親子ともども寝起き頭で母と妹1を迎え入れる。
母は猫パペットを手作りしてくれた。さっそく手にはめて遊んだ。
後頭部に子の名前がデカデカと刺繍してある。かわいい。
子は喜びながらも、殴打やぶん投げを披露していた。
ビーズの目を取ろうとしていたので「粘膜系はやめて!粘膜系はやめて!」と必死に止めた。
妹1はとにかくたくさん贈り物を買ってきてくれて、箱入りのスムージーや1歳からのかっぱえびせん、スマホ型おもちゃなどバラエティ豊かだった。
一番謎だったのはジャイアン柄のトレーナーだが、子の性格を考えるととてもマッチしている気がしたので素敵なチョイスだと思った。
大きめサイズだったので、おそらくきちんと着ることができるのは来年の秋ごろになりそうだ。
きっとその頃にはジャイアンとしての素質が十分に育っているはずだ。
子の周りにプレゼントを並べて記念撮影を試みるが、どうしても動いてしまうためうまくいかない。
あれこれとつかみにかかる中、箱入りのスムージーにやたらとご執心で、中身を開けろとわたしに押し付けてくる。
箱の状態でなぜ食べ物だとわかったのか、そこは謎のままだ。
知恵熱も超え、一段とものを考えるような顔つきになってきた。
悪いことをしているときにはこちらの様子をチラチラ伺うし、いたずらモードに入ると小悪魔のような笑みを浮かべる。
「ホレ!これされたら困るだろ、ホレ!嫌なら構ってよ!」という声が聞こえてきそうだ。
夫のタロット遊びに付き合った。
1歳の選び取りで並べたら面白いんじゃないかという難しいことを話しながら、なんとなく夫から差し出された束からランダムで引いたカードの意味が「上ばかり見ずに下を見ろ」的な内容だった。
ちょうど今の境遇と重なる部分があり、占いですらない戯れだというのにひどく心に刺さってしまった。
そしてその翌日、家計簿とスケジュール帳を購入するに至る。
わたしがもしレジ担当だったら、「ああ、心機一転したいんだこの人」と思うくらいにわかりやすい行動だった。
スケジュール帳をきちんとつけて終わったことがないのに毎年買いたがるのは恒例行事で、しかし今年こそはきちんとしようとは思う。
たいてい中途半端に書き込んだそれをたまに開く程度になり、それが仕事先だった場合「こいつどれだけスケジュール穴だらけなんだ」と印象を抱かれてしまいがちだ。
そんなところからもう卒業したい。
フルカラーの家計簿を開き、財布に溜まっていたレシートを黙々と処理していく。
かわいいイラストの中に、わたしのいびつな字がぽつぽつと現れることで空間が歪んでいく。やはり自分の字は好きではない。
そして数10分後、やはりこの手の作業は苦手だと痛感するのであった。
【記事を書きました】
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