白米の魔力
わが家にある米は、ジャスミンライスとバスマティライスの2種類だ。
ジャスミンライスはタイ米の最高級品。バスマティライスはインディカ米の高級品のひとつと言われている。
なんだかアジアの富裕層のような家だなぁと思うが、主にこれらを食するのはお義母さんである。
われわれ夫婦は白米を食べない。
糖質制限などというストイックな理由ではないのだが、なんとなく持て余してしまうかもというのと、買い物が面倒だというのと、おかずや麺をガッツリ食べたいからというのが主な理由だ。
ちなみに外出先などではカレーライスも食べるし寿司も食べるし、コンビニおにぎりもためらいもなく食べる。
ただ自宅に白米を置かないだけなのだ。
そんな雑な白米観を持っているにも関わらず、「米は毒です」と言い放つ知り合いの僧(体脂肪率3%)の言葉に適当に相槌を打ったりする。
という具合に、適当に白米と接してきたわれわれだが、ついに導入の時がやってきた。
これまで「夫のお弁当」というタスクから、子育てを理由に逃げに逃げまくっていたわたしだが、先日ついに夫のあまりに貧相な昼飯事情を知ることとなった。
車のゴミ袋に捨てられていた菓子パンの袋について聞いてみると、それはほとんどそういうことだったらしく、さすがにそれは申し訳なかったと猛省してしまったわけだ。
そこで夫にお弁当の持参について勧めたところ、「玄米おにぎり」という返事がかえってきた。
そんなわけでわが家に白米がやってきたのである。
厳密に言えば、子の離乳食用に購入して以来だ。
気合を入れておにぎり弁当初日、1合ぶんほどのおにぎりを持たせた。
具材を買うのを忘れたので、冷蔵庫にあったシーチキンマヨネーズとウインナーにした。
肉肉しいから大丈夫だろうと思った。
ついでに冷蔵庫にあった海苔をジップロックに入れて渡した。
自分でパリパリの海苔を巻け、という意味だったのだが、どうやらおにぎりのリーチに届かず持て余してしまったらしい。
ラーメンの具の海苔状態だ。
次回から海苔を使うときはあらかじめ巻いておこうと思った。
帰宅前、夫から電話があったのでスーパーで自分が食べたいおにぎりの具材を買ってくるように頼んだ。
あとから聞いたが、初めて彼は自分で食事を準備せず、なおかつ自分の好きなものを食べることができる感動に打ち震えたという。
買ってきたものは「おとなのふりかけ明太子味」「永谷園お茶漬けのもと」「山椒としらすの生ふりかけ」だった。
彼はとても本気だった。
心からわたしのスマンを届けたい。
しかしつい、炊飯器に残っていた米が食べたくなり、おとなのふりかけを一袋こっそり開封して平らげた。
あとで速攻でばれてしまい、わりと本気で謝った。
彼からもう少し量が欲しいとコメントをいただいたので、次の日は5合炊いた。
しかしわたしが寝坊してしまった。
夫は昼ごはん用に2合ぶんほどのおにぎりを自分で準備して仕事へ向かった。
30分ほどアゴを動かし続けたので、途中で疲れてしまったという。
ボリュームか噛み過ぎのおかげなのか、見事にお腹がいっぱいになってしまったようで、その日の晩はわたしが作ったキーマカレー2、3口のみで食事を終えた。
「これは良いダイエットになるかも」と夫婦でワキワキしたが、炭水化物量はやや増えてる気もするしどうなのだろう。
それにしても恐るべし、白米の腹持ちパワー。
白米を生活に取り入れはじめた、われわれ夫婦に乞うご期待だ。
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— ヤマモトチヒロ@佐世保在住フリーライター (@chirol1660) 2019年11月22日
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