ヤマモトチヒロのブログ

佐世保在住フリーライターです。育児日記に混じって、地元佐世保の歴史や文化、老舗や人物について取材撮影執筆した記事を掲載しています。

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ママと呼んでくれたのはサメのおかげ

わが家の2歳女児が好きなものはサメと恐竜だ。サメが家族で出てくる動画と、ティラノサウルスがフンガフンガ言ってる動画が本当に好きだ。

まだ言葉が出てこないので、両手をサメの口のようにパクパクさせるジェスチャーと「ガオー、ガオー」と恐竜の鳴き声のものまねで、動画を再生しろとリクエストしてくる。

 

Huluの子ども向けライブTVをとうとう卒業し、子1はYouTubeの海にダイブした。言葉が出てこないうちからのあれが観たいアピールは本当に困る。なんせ多すぎてわからないのだ。

なので手当たり次第に再生する。他のおもちゃで気を引かせてTV自体を消しリモコンを隠すという強硬手段に出ることもある。流れに乗っていっときはおもちゃで遊んでいてくれるが、ふと気がつくと口をとがらせ両手をパクパクさせている。あぁ、サメが観たいのか、と仕方なくYouTubeを再生するが「違う」と言われる。どうやら、サメはサメでもこれじゃないサメ家族動画のようだ。人気動画は海のように深い。

 

このようにサメ家族動画だけをはしごしていると、実にさまざまな作品に行きつく。バージョンが実に豊富なのだ。

クリスマスやハロウィンなど季節の行事と絡めたもの、大人たちが仮装をして歌うものなどがあるが、なかでも「これは…」となるのが、子どもが好きなものをとりあえずサメと組み合わせただけのバージョンだ。

たとえば恐竜×サメ(サメが恐竜のかぶりものをしている)、アメコミヒーロー×サメ(ハルクのサメがやたらとでかい)、スイーツ×サメ(???)など、もはやサメである必要性はあるのかと問いたくなるのである。しかしその問いは野暮なもので、いかに再生されるかで奮闘した結果としか言いようがないのだ。

ちなみに、同じメロディではあるが猫やサル、恐竜が主役になっているものもある。しかし、やはり子どもたちはサメの方が良いんだろうなと、あふれるサメ家族動画のサムネイルを眺めながら思うのだった。

 

わたしは日々の家事や仕事をサメ家族動画によって救われている母親の一人だが、特に有り難みを感じたのはやっと子1がママと呼んでくれるようになったことだ。パパ、と発語してからおそらく半年ほど。なにがきっかけかと思い返すと、サメの家族動画に出てくるママザメの存在だ。たぶんママザメママザメ言ってるうちに覚えたんじゃないのという、われながらそんな認識の仕方あるかよと言いたいが、たぶん現実的にそうだから仕方がない。

それ以来、テレビに出てくる母親キャラとわたしを指差して「ママ!」と言ってくれるようになった。よーしよしよし。もっと呼んでくれ。