ヤマモトチヒロのブログ

佐世保在住フリーライターです。育児日記に混じって、地元佐世保の歴史や文化、老舗や人物について取材撮影執筆した記事を掲載しています。

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またしゃぶしゃぶが食べたい

この日、わたしは猛烈にしゃぶしゃぶを食べたかった。

日々の晩御飯を写真付きでツイッターにアップしている夫の友人の投稿を見てから、次の日は絶対にしゃぶしゃぶを食べようと強く思った。

たとえ天地がひっくり返ってもわたしはしゃぶしゃぶを食べてやるといった語気で「今日の晩ご飯はしゃぶしゃぶだよ」と夫に言い放った。

夫は真顔で「う?うん」と言った。

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朝、夫を職場まで送り届けた帰り道に音楽を流そうと思いSpotifyを開いた。

すると、見知らぬプレイリストが入っていたので流してみると、わたしの好みと良い感じの曲だった。

ひょっとするとこれ、夫がつくってくれたんじゃないか。

なんか以前、わたしのSpotifyでアレコレやっていたような気がするし、何も言わずにプレイリストをつくってくれるなんて粋なこと、彼ならやりかねない。

そう思った瞬間、流れてくる曲たちがめちゃくちゃ心に刺さるようになり、わたしは子との会話を忘れ、歌詞とメロディーに全神経を集中させていた。

するとなんだか今の自分と重なる部分が出てきたり、これはもしや夫からのメッセージソングでは、というものもあったりで、感情が揺さぶられ涙が出てしまった。

刺さった。音楽が刺さることなんて、ここ数年なかったことだ。

「音楽で人に元気を届けたいッス!」と言っているアーティストの曲は一切心に響かないが、こういう助けられ方をするもんなんだなぁと感心した。

音楽って、人を救うのか。夫よ、ありがとう…!

 

と、午前中の感動を総なめにしてきたこの出来事だが、

のちにそのプレイリストが夫の手によるものではなく自動でつくられたものだと知り、庭に穴を掘ってこの身を埋めたい衝動にかられることになる。

少し前に、夫とアマゾンおすすめリストについての話をしたことがあった。

コンピューターがおすすめする枠にハマって君はそれで良いのかよ的な風潮があるよね、という内容だったが、

こういう感動案件もあるもんだから別に悪いことでもないような気がしてきた。

結局自分が選んでいるものの統計で出されたものなわけだし。

いや、それがはじめからわかっていれば、あの自動プレイリストで涙を流すことはなかったわけなのだが。

 

「孫ちゃん、自分でパンをちぎって食べてるよ!」とお義母さんが感嘆の声をあげた。

見るとたしかに、子が小さな手で指先をうまく使い、パンを小さくちぎって口に押し込んでいた。

うぉぉすげぇ、と2人で感心しながら見守る。

パンをちぎって食べる、ストローで飲む、絵本をつかんでめくる。

当たり前のような動作だが、子にしてみれば立派な成長の記録である。

 

夜、夫を迎えに行って帰宅してからしゃぶしゃぶを作ろうとしたが、お腹が空いてたまらなかった夫がすべての工程をやってくれた。

わたしがやるより断然速いからだ。

数種類のタレまでつくってくれて、いったいわたしは何をやっているんだとさえ思ったが、MKの数10倍美味しかったので、そんな罪悪感もいつのまにやら吹き飛んでしまっていた。

録画していた水曜日のダウンタウンを観た。

おぼん・こぼん仲直り企画第2弾で、十文字幻斎の神対応が話題になったものだ。

こぼんの態度に切ない涙を流すおぼんに寄り添う十文字幻斎は、催眠術師の枠を超えた素晴らしいヒーラーだった。

 

4人前ほどあったしゃぶしゃぶは、2人ですっかり平らげてしまった。

あれだけ切望していたにもかかわらず、写真を撮るのを完全に忘れるほどに、わたしはしゃぶしゃぶに夢中だった。

もう当分食べなくても良いやと思っていたが、このブログを書いているいま、猛烈にしゃぶしゃぶが食べたくて仕方がない。

 

 

 

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