夫婦でお坊さんにまみれる
以前夫が、「こんど、坊主が屏風に上手に坊主の絵を描くイベントをするから」と報告をしてから、当日まで一週間を切った。
翌日には夫婦そろって屏風をつくるであろう日である。
今朝は某お寺にて、別件で撮影に伺った。
ふだん色んな方々から「いったい何者ですか」と聞かれる夫が、「アシスタントもされるんですね」と言われていた。
いえいえ、と謙遜する彼を見て、ほんと謎の活動してるなぁと思った。
お寺のこどもさんを、小鳥が集まる大木のごとく手懐けていたのですごいなぁと感心したが、そのあと筋肉痛になっていた。
撮影をなんとか終えてほっとした。
敬虔な信徒ではないけれど、われわれ夫婦の2月は、なぜかお坊さんにまみれている。
帰りにコンビニでカップ麺とホットスナックを買って、近くの公園でこどもを見ながら食べた。
日曜なので、どうやらお孫さん連れらしきご老人もちらほら。
ポカポカ陽気にこどもの声、公園は平和と幸せで絵本の世界のようだった。
われわれふたりともあまり寝ていなかったので、異様にテンションが高かった。
わたしは、昨日お会いした、夫の職場のハイスペックな人たちについて改めて感動を語った。
夫は「長男長女」というワードに関して、「どちらが先に生まれたのかをひとに説明するには何と表現するのが正しいのか」という疑問を5分ほど熱弁していた。
わたしはそこで初めて、叔父さんと伯父さんの違いを知るに至った。
とりあえず、男、女、男の順で生まれた場合、女の子は次女ってぼくら言ってたよねそうだよね、ということで完結した。
昼ごはんを済ませ、再びコンビニに寄ってチョコミントアイスをありったけ買って帰った。
子を見ていてくれたお義母さんにお礼を言い、部屋に戻って残りの仕事を片付ける。
部屋にまでただよう日曜の陽気に耐えられなかったのか、夫と子とねこがソファで団子になって昼寝をし始めた。
小さい頃、木でできたこんな感じの動物パズルで遊んでいた気がする。
なんだこの光景は。いとしさの塊か。塊魂か。
さきほど撮影した画像をPCに取り込み、リストアップして先方に送る。
夫の写真をみていると、彼の目を通してものを見ているようで楽しい。
こんな切り取り方があったのかと参考になる。
日も落ちかけた頃、3匹がむにゃむにゃと起きはじめた。
なんだこの光景。ねこ動画を観ているのかわたしは。
そのあと夫と子とスーパーとホームセンターに行き用事をすませた。
数年ぶりにCoCo壱のカレーを食べた。
メニューがややこしくて驚く。
タンクトップで食べている学生がいて、下宿先の食堂っぽさを感じる。
テーブルにはこども用のコップとぬりえが置かれた。
夫と顔を見合わせて笑う。
ベビーカーで入店し、家族一緒に外食できたことでなんだかレベルアップしたような気持ちになった。
スーパーに寄り道し、毎週読んでいるフリーペーパーと同社が出している隔月誌を手に取る。
ホームセンターで夫は、イベントに使う屏風の木材を購入した。
これまでも、発泡スチロールで佐世保市章をつくったりと、夫はたびたび、イベントわくわくさんと化す。
子と車中で待っているあいだ、取ってきたフリーペーパーを音読していた。
フロント企画は、バレンタイン直前ということもあり、佐世保にちらばるハートモチーフのスポットを探すという内容だった。
しかし、隔月誌の特集がシルバー特集だったので、老人がデートをしている絵面がずっとちらついてしまい内容に集中できなかった。
帰宅したあと、夫は子と久しぶりのバスタイムを満喫してきた。
風呂場からフニャフニャした彼の声を聴いていると、真顔でないことは容易に想像できた。
中国の農家のおっさん発明シリーズを見る。3400万をつぎ込んで作った自動火鍋テーブルに癒される。
かわいいものに囲まれて泥のように眠った。
翌日は朝7時に起きて屏風づくりだね、と眠る前に話していたが、きっと起きるはずがない。
【記事を書かせていただいてます】
【日々あれこれ】
陽の暖かい公園で夫とインスタントラーメンを食べた。幸せか。
— chirolpakutiaji (@chirol1660) 2019年2月10日