朝起きて子の世話をし、PCに向かう。
ひととおり作業をして、昨日妹からもらった薄い本を休憩がてらに読もうと自室から持ってきた。
「子への読み聞かせに！」と妹が冗談を言っていたのでどれどれと開いたが、開始二コマ目で事が始まってしまったので一旦そっと閉じた。
久しぶりの薄い本だ。
カタログを見て気になる本を探し、サークルへ手紙をしたため、為替で購入していたわたしの時代からはずいぶんとかけ離れてしまった。
思えばわたしが初めて買った本はHUNTER×HUNTERのレオリオ×クラピカ本で、かわいらしい絵柄の全年齢向け漫画だった。
当時のわたしは全年齢の表記を見落としており、何も起きないじゃないかとかなりガッカリしたのを覚えている。
たしか「ピンクジャンクション」とかいう名前だったと思う。
ピンクな合流地点だ。
名前だけはエロい。
妹からもらった薄い本は、美しいデジタル画で、なんかもういろんなものが余す事なく描き込まれていた。
pixivの絵師の作品とか見ていて思うが、もっとオブラートに、アーティスティックにいきましょうよ、と思ってしまう時がある。
夫も話していたが、男性的なエロの表現が増えた気がする。
太い線で、臆することなくガシガシ描き込んでいくのだ。
太いのだ。
そこに隙間はなく、ストーリー背景といった叙情的なものは存在しないのだ。
この本も多分にもれずすごい。
ここでは割愛するが、わたしが未だかつて見たことのない表現が登場して仰天ししてまった。
というかツボに入った。
妹に本の感想と、その問題の表現について驚きを述べると
「いやいや、よくあるやろ！親の顔より見とるやん！？」と返事が来た。
のちにその一言は夫にも大ウケし、彼の手によってトイレに貼ってあるカレンダーに書き込まれることになる。
昼は溜まっていた仕事を片付ける。
帰りに道の駅スタイルのスーパーに行き、買い物をする。
生産者コーナーが売場の半分ほどを占める店なのだが、安くて思わず小躍りしたくなった。
パッケージに書いてある顔も知らない名前のひとを思い浮かべ、ありがとう…と心の中でつぶやく。
農協のCMに出られそうな行為である。
晩御飯をつくる。
買ってきた野菜と肉をありったけ使い、フライパンいっぱいの炒めものを作った。
炒めものは楽でいい。
しかし料理のレパートリーは増える気配がない。
ここ最近は炒めものマシーンと化している。
子と風呂に入る。
湯加減が良かったようで終始ニコニコしていた。
なんか一瞬りきんだのでおやと思ったら、湯船にナマコが浮かんでいた。
あわてて洗面器ですくい、トイレに流す。
洗面器を丁寧に洗う。
この、洗面器を丁寧に洗うというのがなかなかないことで、無駄に気合が入ってしまう行為だ。
入浴と排便による二重の快感。
生まれたてならではのものだろうか。
夫が帰宅した。
わたしが作った野菜炒めをアレンジしてもらい、さらに美味しいものが完成した。
二人でペロリと平らげる。
わたしはそれだけでは足りず、ミニ肉まん2個を追加した。
その勢いで、デザートにチョコミントタルトを食べた。
録画していた番組を消化しながら子と戯れる夫。
この時間が癒しになっているといいのだが。
われわれ二人とも、今のところ子が何をしてもかわいいという状態にある。
部屋がお花畑になる感覚がする。
昨日ジンギスカンの帰りに勢いでコンビニに寄って買ったビールを半分に分けて互いの労をねぎらう。
明日は雨が降るという。1週間分溜まったゴミを必ず出さねば、と意気込んだら謎に目が冴えて眠れなくなった。
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