ヤマモトチヒロのブログ

佐世保在住フリーライターです。育児日記に混じって、地元佐世保の歴史や文化、老舗や人物について取材撮影執筆した記事を掲載しています。

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リハビリ室で見たラグナロク

ブログの投稿数が101に突入した。

3日坊主だったわたしがここまで続けられているのも、ひとえに読んでくださるみなさまや、いつも面白い家族のおかげである。

たまに日付が飛び飛びになってしまうこともあるが、地道に続けていきたいとおもう。

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いつのまにか左手が腱鞘炎になっていた。

ママあるあるの1つとして知ってはいたつもりだが、そんなに抱っこしてあやしたりしていた覚えがないのでよくわからない。

ちなみに子は8kgである。ごく平均な体重だ。

思い当たる節があるとすれば、お出かけが多かったので子をチャイルドシートから乗せたり降ろしたりする場面が多かったことと(結構手首を使う)、手荷物をまとめて一度に持っていきたくて無理な抱え込みを毎日していたことぐらいか。

たぶんその辺が原因だ。

特に後者は自分の横着でしかない。

 

ほっとけば治るだろうとおもっていたが、3-4日経っても痛みが引かなかったので、子をお義母さんに預け病院へ行ったところ腱鞘炎だと発覚したというわけだ。

生まれて初めての経験である。

高校生のとき、運動部の子がなっていて「湿布かっこいいなぁ」と憧れていたが、今なってしまうともはや身体の衰えすら感じてガッカリしてしまった。

そしてさらにガッカリさに追い打ちをかけたのは、病院の待合室にいる90%がお年寄りだったということだ。

仕方がない。仕方がないことは重々承知だ。

おそらく半分以上はリハビリ通いだろう。

馴染みの看護師と軽快なトークを繰り広げている。

「これが日本の未来か…」と謎の不安感に襲われる。

待ち人数の表示を見ると、まだ開院したばかりだというのに50人待ちとあった。

ごっ、ごじゅ、と思わず口から出る。

ギネス記録にチャレンジしているようすみたいだった。

問診票を記入していると、「痛みが取れるなら注射してもOK?」的なことが書いてあったので自信満々でマルをつけたが、

のちの診察で聞かれたときにやっぱり怖くなり、「薬で様子見ます」と辞退してしまった。

われながらダサい。

しかもこのまま痛いのも嫌だったので、「超音波治療とレーザー治療あるけどやる?」と聞かれ、ハイと返事をしてしまった。

これも潔くない。

 

2階のリハビリフロアへと案内され、その光景に愕然とした。

フロア全体に施術用のベッドが所狭しと並び、その上ではリハビリに励むお年寄りたちがいっぱい横たわっている。

世界の終末を見た気がした。

 

超音波治療の機器はフロアの一番奥にあったので、お年寄りの寝ているベッドをすり抜けながらそこへ向かう。

お湯が張られた、深い洗面台のような容器に患部を浸す。

看護師さんがスイッチを押すと、両側からジャグジーのような気泡がドドドと出てきた。

10分間待つ。

すごく左手がぽかぽかしてきた。

もはやこれだけで治ったかのような錯覚に陥ってしまう。

一刻も早くここから出たかったため、10分終えるとすぐにタオルで手を拭き取り、そばにいた看護師さんに「終わりました!」と威勢良く声をかけた。

課題を真っ先に終わらせた生徒のような気持ちである。

 

次はレーザー治療ということで、違う席に案内された。

シャワーヘッドのようなちいさな機械から出るレーザーを患部に当てるというものだ。

見た目がかわいいなぁとおもっていたが、「レーザーが当たると目が潰れますので」とサングラスを手渡されたときに何やら恐ろしい器具のように感じてしまった。

特に何の感覚も痛みもなく治療は進む。看護師さんと子育ての話をゆるゆるとしていたらあっという間に終わった。

なんとなく痛みが和らいだ気がする。

この短時間ですごい効果だ。

こりゃ確かに、「自宅で同じようなことが低価格でできますよ」と言われたら、まがいものでも似たようなものを購入したくなるお年寄りの心理もわかるというものだ。

 

窓口でリハビリ通院の際の注意事項をたくさん話されたが、右から左へすり抜けていった。

できれば連日お世話になることは、あと40年後ぐらいであってほしい。

痛み止めの薬と胃腸薬、湿布をもらって帰宅した。

 

これからは、あらゆるものの持ち方に工夫をしなければならない。

心配してくれる夫には、普段通り家事はやりたいということと、どうしてもなときに手伝ってほしいと告げた。

 

さっそく、子を風呂に入れた後の引き揚げ役をお願いした。

ニコニコ笑う子と夫を見ていると、手首の痛みなんかどうでもよくなっていた。

これも一種の療法というか、特にアンチエイジングに使えはしないものだろうか。

笑う子と夫セラピー、いいかもしれない。 

 

 

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PKやまもと | させぼ通信

 

 

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