ヤマモトチヒロのブログ

佐世保在住フリーライターです。育児日記に混じって、地元佐世保の歴史や文化、老舗や人物について取材撮影執筆した記事を掲載しています。

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佐世保が誇る「西沢本店」の手芸フロアを自慢させてほしい

手芸が苦手だ。

編み物をすればまっすぐ編めずに海ぶどうのようなものができるし、

縫い物をすれば縫い糸はあさっての方向へゆく。まともに布同士を繋ぎ止めることができない。

友人のためにマスコットを作ったときは、詰めたはずの綿が逃げ場を求めてわやわやと縫い糸の隙間から飛び出していた。友人に渡す前に、そっと元ある形へと戻した。

当然、学生の頃は家庭科の授業がいやでいやでしょうがなかった。しかしチャコペンとオバアチャン(針の穴に糸通すの手伝ってくれるやつ)への愛着だけはあったと自信を持って言える。

とにかく針と糸を持ちたくなくて、深夜の通販番組でアメリカ人が宣伝していた「塗るだけで綺麗に布が接着!洗濯してもゼッタイ落ちない裁縫クリーム」を本気で購入しようと考えたこともあった。

 

そんな、手芸が苦手で無知なわたしですら、ここはすごいと思う場所がある。

 

佐世保市四ヶ町商店街内に店舗を構えている「西沢本店」の手芸フロアだ。

 

すごいと思う根拠は、

  • 1フロアすべてが手芸と服地売場になっている
  • 日本最西端の佐世保の地にあること

が挙げられる。

 

ちなみにこのフロアは西沢本店の4Fで、他の階はアパレルや雑貨などのショップが入っている。

品揃えに関しては、手芸のジャンルによって評価が分かれるため「なんでも揃っているんだぞ、へへん!」と言い切ることはできない。

 

まずは見てほしい

 

この広さ。

 

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見渡す限り、布、布、布だ。布ダムが決壊している。

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お見せしたのはほんの一部だが、柄の情報量が多くて頭がくらくらしてくる。



今回売場を案内していただいたのは、スタッフ歴10年超の針尾さんだ。

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針尾さん曰く、右手に見えますのが初心者向けだそうだ

針尾さんによると、ざっくりこの通路を境に初心者向けと玄人向けに分かれるのだという。

やや語弊があるが、前者がコットンやパッチワーク系生地、後者は洋装服地(化合織、毛織物、シルクなど)という感じで、扱いやすさのレベルが違うということだ。

 

店内の品揃えは約5万点におよぶ。

長崎市や福岡にも支店があるが、九州髄一の規模だそうだ。

 

西沢本店の創業は1830年(文政13年)。滋賀近江國で呉服、綿麻物、陶器などの商いを始めたことが始まりだ。

明治にここ佐世保に店を構え、ファッション事業、服地・手芸・オーダーカーテン、呉服事業を展開。 

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日本一長いアーケード・四ヶ町商店街のなかからも入れます

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以来100年あまりにわたって、布・布・布にこだわり続けた。

かつて、手芸フロアは1階に売場があり、広さも品揃えも倍以上だったそうだ。

服をファストファッションやネットで購入することがメインとなるまえ、洋裁学校が隆盛を極めていた時代。

西沢本店をはじめ、さまざまなブティックや呉服店が軒を連ねていた。 

もれなく洋裁スキルを身に付けていた当時の女性たちは、世界に1つだけの1点ものを創るべくあちこちを駆けまわったのである。

 

意外とある、舞台衣装の需要

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わたしのポージングのリクエストが甘く、針尾さんがレギュラーの西川君になってしまった


フロアの最奥にありながらも異彩を放っているのは、舞台衣装コーナーだ。

佐世保でこんなに必要なのか!?と思うが、意外にも需要は多い。

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おひめさまのドレスのようなものからチャイナドレスに使える布まである

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保育園や幼稚園の先生たち必携の一冊だ


ピアノ発表会やダンス教室、あと幼稚園のおゆうぎ会などのステージ衣装に人気なのだそうだ。

わたしは以前公共ホールの受付窓口で働いていたことがあり、佐世保は意外にも教室やサークルがあることを知った。

毎年きちんと定例発表会が行われ、舞台衣装に身を包んだきらびやかな参加者たちで会場は賑わっていたが、そこと結びついていたとは。

Amaz◯nなど安価で手軽に手に入るこのご時世でも、丁寧な手作りにこだわる人がまだ居るということなのか。

「お母さま方…というより、おばあちゃまが気合を入れてお孫さんに作られるケースが多いですね」

なるほど、佐世保らしい。

西沢本店の客層は、服からドアノブカバーや電話カバーまで、身の回りのものはだいたい自分で作ってきたという手芸スキルを持つご年配の方々がメインだそうだ。 

自身の熟練した技を愛しい孫に捧げたいということらしい。

よくわたしに洋服や小物を作ってくれていた母や祖母のことを思い、少し感慨深くなった。

が、おや、わたしにはそのスキルがないぞ。

どうする…。

 

さて話は戻るが、舞台衣装コーナーの需要で特に佐世保らしいジャンルが、年に1回のビッグイベントとして君臨しているYOSAKOIさせぼ祭りのチーム衣装だ。

YOSAKOIさせぼ祭り』とは

20年続く佐世保の秋の一大イベント。全国からよさこい踊り手やファンがドカッと集まり、鳴子をならし大きい旗を振って「ハッ!」とか「ハーッ!」とか叫んで舞って涙したりする、大変ドラマチックな催しである。

 

衣装は演舞のクオリティやチーム色を出すのに重要な要素の1つだ。 

当然、既製品では物足りないと、徹底的に手作りにこだわるチームも多い。

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さわりごたえがあるぞ

  

ここは一見お会計レジのように見えるが、布のカットコーナーだ。

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よくレジと間違われます

なんと、ここでは10cm単位でのカットが可能なのだ。

他の手芸店などでは50㎝単位を採用するところが多いそうで、これはなかなか珍しいことのようだ。

かつてインテリア売場で布をカットする仕事をしていたわたしは、新人の頃お客のオーダーの+50㎝ほど長めにカットして「あとはそちらにおまかせします」作戦を取っていた。のちのちバレてお局からこっぴどく怒られた。

なので10㎝単位カットなんて尊敬の二文字だ。正確に布を裁つためには、相当熟練した技が必要だろう。

 

ちなみに、カットコーナーの近くにはカーテンの巻売りもある。

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ここで服用の布を調達するチャレンジャーもいるという

腰窓でも90㎝、掃き出し窓サイズだとハサミを入れる部分の長さが180cmからとなるため、かなりハードだ。

おまけに防炎やら遮光機能やら、分厚いカーテンのカットなど想像するだけでも心のハサミの切れ味が鈍ってしまう。いや、心にハサミはあんまりないほうがいいけど。 

 

ふと、年季の入った道具たちに目が行った。かなり使い込んでいるようだ。

「備品で最近増やしたものといえば、作業台1つぐらいですね。しかも色がついてるやつ。これまでのは台の色が真っ白だったので、レース素材とか、白い布が見えづらくって」

白い台で白いレースをカットする・・・。「はだかの王様」に登場する仕立て屋のような気分だろうか。

 

年季の入った道具たちは、長年スタッフさんを支えてきたのだ。

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年季の入った道具たち。亡き祖母を思い出してグッときた

ちなみに右側にあるのは、カットする布用のおもりである。

「売場をウロウロしつつも、結構ここで作業しますね。小学校の体操服用のゼッケンや、運動会用のハチマキもここで製作しているんですよ」

なんと、わたしたちがかつて頭に巻いていたハチマキは、こんな身近な場所で作られていたのだ。

使い終わった後きれいに洗濯をし、アイロンをかけて学校に返却した思い出…。

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陰ながら応援してくれていたのね

 

余談だが、こちらのカウンターではスタッフ手作りのレシピがゲットできる(コピー代が必要、一部有料)。

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空いた時間にせっせと手書きでつくっているそうだ

インターネットでも調べられるのかもしれないが、こうして手渡しでもらうのも温かみがあって良いしコピーの手間も省ける。

洋服に限らず、バッグやエプロン、子どもアイテムなどさまざまなレシピが揃っているので、活用してみてもいいかもしれない。

 

 

わたしが服地コーナーの次に自慢したいのが、ボタンコーナーだ。

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なんかもう標本みたいです

ボタンが入った箱がズラリと壁一面に並ぶさまは圧巻である。

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箱入りってのが良いんです


持参した服とあわせながらボタンを探すお客さんも多いため、売場には鏡とテーブルが設置してある。

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テーブルは、手芸教室などで使用することも多いそうだ。

それにしても、ボタン冥利に尽きる売場環境ではないか。わたしがボタンならここで輝いて一生を終えたい。

 

使い道がわからないレトロな仕様のものもあるが、アクセサリー用でたまに売れるらしい。  

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ちなみに一番高いボタンは、1220円のものだ。

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以前は2000~3000円クラスのものもあったそうだが、時代とともに売場から消えて行ってしまったという。

小学生くらいの頃、ビジューだったかカメオだったかとても綺麗で高いボタンをなけなしの小遣いで買ってお守り代わりにし、あっさり失くして泣きべそをかいたのが懐かしい。 

 

 

ここは毛糸コーナーだ。

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以前はもっとスペースが広かったというが、十分広く感じる

什器1つぶんとかではなく、毛糸専用に1つの空間が設えてある。

以前はベテランの専門スタッフがいたそうだが退職してしまったそうだ。

毛糸専門…勝手だがこんな女性を想像してしまった。

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「あら、いらっしゃい」と気さくに声を掛けてくれる。いつも揺れるイスに座っているし基本立ち上がらない

専門家が抜けた穴は大きい。

若手スタッフはなんとか顧客の要望に対応すべく、編み物の勉強にも励んでいるという。

こうした、古株のスタッフが抜けていくというのも今後の課題の1つだそうだ。

ちなみに手芸フロアのスタッフは女性がほとんどを占めているそうで、男手が足りず力作業が厳しいため、手がつけられない部分もあったりする。

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取り扱いがなくなったものの動かせない縫い糸の什器。個人的にはかわいいのでこのままでもいい

 

 

売場のさらに奥へ行くと、なんだかものものしい雰囲気に。

明らかに素人では取り扱えるレベルではない布たちが「なにしに来たのよアンタ」と言わんばかりにこちらを見ている。

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わたしでもわかる。シルクだし1つ1つが手染めのスゴイやつだ。

「これは・・・!」コナン君ばりにひらめいてみたが、品名が出てこなかった。

「インド更紗、ジャワ更紗ですね」

針尾さんが丁寧に教えてくれた。

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ほんなこてすごかですばい(本当にすごいですねの意)

思わず値札に目を見やる。

「ヒィッ!思っていたよりゼロが1個多いッ!」

 

ここはおあつらえの世界へのゲートだった。

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いったいどんな人が買いに来るのだろう※こちらの催しは終了しています


 

西日本ではここだけ。手芸用品フロアにあるオーダーコーナー

 

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おあつらえ、オーダーメイド。

手芸フロアにある婦人服オーダーコーナーは、西日本ではここだけだそうだ。

東京や各地からわざわざメーカーが訪れて「ウチの布を売ってくれ」とお頼み申すレベルで貴重とのこと。

 

「CHANNEL」「GUCCI」「DORCHE & GABBANA」「GIORGIO ARMANIなどなど、世界の名だたる超高級ブランドの布地が並ぶ。

熟練したバイヤーが東京・大阪などから買い付けた100点を超える特選生地だ。

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ドルチェ&ガッバーナ

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グッチやヴァレンティノ、アルマーニなど

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えーと、えーと、すごい!

どのコーナーも眩しすぎてすごい。

セレブ達を一カ所に集めたパーティーにこっそりお邪魔している気分だ。

しかも油断した場所にカシミヤがそっと畳んであったりして「あっ!そちらにもいらっしゃったんですね!すみませんすみません」と、うっかりチラ見で済ませてしまった自分を責めたくなる。

 

服地だけでも、2ピース1着分で10万超えは余裕だ。もちろん作るアイテムによるが、完成時にはオーダーメイド料金で倍以上の金額になる。

しかしそんなことは、クライアントにとってはどうでもいいことなのだ。

パーティードレス、冠婚葬祭から普段着まで、とことん時間をかけてこだわりぬいた最高の一着を手に入れることにこそ意味があるのだから。

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皇室のあの方も色違いをお召しになっていたというレモラファブリックの布まで。シルクのふくれ織りで、まるで羽衣のように軽い(持ったことはないけども)

 

オーダーメイドの流れは、ざっくり言うとこうだ。

  1. 生地・デザイン選び
  2. 仮縫い(フィッティング)
  3. 本縫い
  4. 完成

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ここでじっくりとクライアントの要望をヒアリングする

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世界中の御洒落マダムたちを撮り続けるアリ・セス・コーエン氏の写真集も常駐



生地選びから出来上がりまでを担当しているのは、服飾デザイナー歴35年の中嶋さんだ。

スタッフの皆さんからは親しみと尊敬を込めて“中嶋先生”と呼ばれている。

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クライアントのリクエストに限りなく近づけるようデザインを起こしていくことも中嶋さんのお仕事だ。

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仮縫いの段階。ここからまたサイズやデザインの確認が入る


奥にある作業スペースも見せていただいた。

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服のパーツに応じた柄あわせや、正確な裁断スキルが要求される。このあたりはチームでの作業になる

1つの洋服をつくるのに約1か月半から2ヶ月。その間、5名のプロフェッショナル達がその手腕を惜しみなく発揮しているそうだ。

数㎜単位の正確さが求められるのは、いったいどれほどのプレッシャーなのだろう。

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毎朝みんなで読み上げる。気合入れるのも大切だもの。

最高の1着に到達するまでには、スタッフやクライアントが顔を突き合わせてああでもないこうでもないと何度も何度も試行錯誤を繰り返す。

オーダー服には、糸や布といった材料に加え、クライアントの愛情とこだわりがもりもりと込められているのだ。

この、完成に至るまでの過程が楽しくて、そして最高の着心地にオーダーメイドの沼にハマってしまうひともいるようだ。

頭の先まで沼に浸かってしまうと、既製品は着られなくなってしまうらしい。

 

いったいそんなクライアントさんってどんな人たちなの?

中嶋さんがこれまで担当してきたひとのなかには、「おあつらえしたお洋服(50万強)を着てカラオケに行くのが楽しいの」という女性がいたそうだ。

または、旦那さんが長年連れ添った奥さんへドーンとプレゼント、などなど。

うらやましいというより、とても素敵なことである。人生を盛大に謳歌している、すがすがしいお金の使い道だ。

 

佐世保だけでなく福岡や 中国地方あたりからわざわざ来店するクライアントもいるとのことで、わが街自慢がとても意外なところにあった。とても誇らしい。

しかし現在のところ、この中嶋先生が引退されるとのちの担い手が居ない状態だという。

そういうわけで、中嶋先生の元で修業したいという次世代の服飾デザイナーを随時募集中だ。

佐世保のためにも熟練した腕をお持ちの方、宜しくお願いします。

 

 さて、オーダーコーナーから一歩出れば、さきほどぐるりと案内してもらった、ものづくりを応援するひとたちが働くステージだ。

「この仕事のやりがいは?」と、針尾さんに尋ねてみた。

「お客様のお役に立てるよう励みながら、わたしも多くを学ばせてもらってます。そこで磨いた技や知識をお客様に還元して喜ばれるのが楽しいですね」とにこりと笑う。

接客や勉強を通じて新しい刺激やアイディアが生まれ、それが作品に反映されることもやりがいなのだろう。

ものづくりに終わりはない。研究と実験の日々だ。

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北欧テイストの布コーナーを飾るニョロニョロに技術が還元されることもある


「刺繍糸ひとつで作品の印象もガラッと変わるんですから、あなどれないんですホント」

 

まるでアートの世界だともおもう。

とどまることのないものづくりへの情熱が、西の果てで静かにホワホワ渦巻いている。

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いくつになっても、「ヒラメイて・キラメイて・トキメキたい」のだ

 

ちなみに彼女のお気に入りの布は、こちらのアンパン柄だ。

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てっきりアンパンマンのことだと思っていたが、ほんとうにアンパン柄だった

 

 

 

さいごに、佐世保の淑女たちに人気のアイテムを一部ご紹介したい。

 

【繭玉】

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発泡スチロール製の玉に、さまざまなちりめん布を貼り合わせて作るもの。糸を通してぶらさげたり、置物として飾ったり。佐世保市江迎町の街を彩る春の風物詩ともなっている。

 

【キューピーの衣装】

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もはや孫の服をつくる感覚だ


ほんとうにさまざまなバリエーションがある。街中でおばあちゃんと親しくなると、おもむろに渡されることがある。

 

ほかにも、5円玉をベースにカラフルな糸をぐるぐると巻き付け成形した「5円玉マスコット」や、ビーズで作られた中型のプードルなどがある。これらもまた街中で(以下略)。

 

 

ものづくりはやっぱり楽しい

わたしは活字の世界であるが、作品を創るということはやはり楽しい。

しかもそれが形を残し、人の手に渡り、喜ばれるものであればなおさらだ。

自慢ではないがわたしの母はこの道40年以上のドール作家、同居しているお義母さんもまた40年以上服や小物などを極めに極めている。

2人ともまったくテイストが違うので、とても面白い。

 

【母】

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ⓒ1996-2019 moko-doll

【お義母さん】

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ⓒ十七番倉庫 by natsuerogers

 

創作は自分の分身をつくることにも似ているなと思う。

 

そんな2人に囲まれていながら、わたしには数ミクロンも彼女たちの持つ技術が受け継がれていないことが悲しいところなのだが、

とりあえず自分にできることを地道にやろうと思う。

しかし、子どもが色々と認識できる前には、雑巾の1つでも縫えるようになっておきたいものである。

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お義母さんがネットで購入したニコラスケイジのクッションカバー

 


 

 

 ※取材にご協力くださった西沢本店手芸フロアのみなさま、誠に有難うございました。

 

 

 

【記事を書きました】

★全国の観光情報メディア「SPOT」にて佐世保を発信させていただきます!

佐世保バーガーの地元民おすすめと、その近くの観光名所まとめ! | SPOTtravel.spot-app.jp

 

デイリーポータルZ「自由ポータルZ」で入選しました。めちゃくちゃ嬉しいです。

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デイリーポータルZ「自由ポータルZ」もう一息でした。めちゃくちゃ嬉しいです。佐世保にお立ち寄りの際はぜひ佐世保玉屋へ!

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★好きです、西海楽園フォーエバー。 

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